酒類販売業免許専門|いしい行政書士オフィス
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こんにちは。
酒販免許専門、「お酒の行政書士」石井です。
今日は酒類販売業や飲食業で
よく使われるけどよく間違える、
そしてその間違いのために話が混乱したり、
酒販免許を申請しようとする際の要件に違いがでる
ある言葉について説明いたします。
その言葉とは、
「卸す(おろす)」
です。
「卸す」の意味を辞書で見ると、
「問屋が商品を小売業者に売り渡す。」(三省堂 大辞林)
と定義されています。
しかし、特に飲食業界では
酒屋さんから飲食店にお酒を販売することを
「卸す」と表現することが現場の仕事では多いです。
しかし、酒類販売業における「卸す」には
厳密な意味と区分があり、
それを理解しておかないと酒販免許を取得しようとして、
税務署や予定取引先、行政書士と話をするときに
話が混乱することがあります。
まずは以下のフロー図をご覧ください。
これは日本におけるお酒の基本的な流通構造です。
A:酒類メーカー(製造者)
↓
B:卸業者(卸免許業者、いわゆる酒問屋です)
↓
C:小売業者(小売免許業者。いわゆる酒屋さんです)
↓
D:飲食店
このようにお酒の商流は原則、4段構造になっています。
前述のように特に飲食業では
CからDへお酒を売ることを「卸す」と
表現する人が多いですが、
酒販免許制度上、CからDの販売は「小売」になります。
酒販免許制度上の「卸す」とはBからCの商流のことです。
(A→B、B→他のBへの商流も卸すとも言いますが、
ここでは最もわかりやすいB→Cで説明します。)
酒類業界で働いている人はBの酒類問屋さんのことを
「卸さん」や「おろし」と表現することが一般的です。
酒販免許のご相談を受けていると、
相談者様が
「お酒を卸したいんです。」
とおっしゃることがありますが、
話をよく聞くと、その方がおっしゃる「卸し」とは
酒販店に対する卸売(B→C)ではなく、
飲食店に対する小売(C→D)を指していることがあります。
ご本人は当然と思って使っている「卸す」の言葉も意味も
酒販免許の話をするときは
明確に理解と区分をして使わないと話がかみ合わなかったり、
免許申請における要件も異なるため注意が必要です。
私が相談を受ける際に相談者様から「卸す」の言葉が出たら
どの意味で使っているのかは必ず確認をしますが、
もし、あなたが1人で税務署へ相談へ行く場合は
「卸す」の言葉を正しく理解して使わないと
話が混乱しますのでご注意くださいね。
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